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対談この人と
話そう...



たかす文庫「この人と話そう…」
帆布バッグ作家
菅岡 久美子 さん


1993年 バンタンデザインスタイリスト科卒業
1994年 着物作家丸山正氏の作品制作参加
2010年 帆布による靴づくり開始
2011年 日本刺繍露草から始まりギャラリーを
  中心に作品展を展開中

聞き手 蓮井将宏(や和らぎたかす店主)




菅岡さんに寄せて



菅岡久美子さんの帆布バッグを初めて見たのは、日本刺繍・三原佳子さんの展示会場でした。
シックな三原さんのコーディネートに明るい花を添えるように置かれていたバッグに心惹かれました。
「クラシック・モダン」なデザインで、和洋いずれのシーンでもおしゃれ。
個性的でありながら決してでしゃばらないバッグは彼女そのものかと…。
目の細かい帆布の生地をバッグの形にした後、染色が立体的に見える様に加工を続けます。
使えば使うほど味が出てきて、また長く使われたものは手入れもしてくれます。
布は手間暇をかける程美しくなりますね。
彼女が若い時からアンティークが大好きだった事が作品からも窺えます。
是非秋の展示会にて一品を見て、見つけてください。




■シンプルだけど…

蓮井:菅岡さんは何年生まれですか?

菅岡:昭和48年、丑年です。

蓮井:どんな丑?

菅岡:マイペースです。かなり遠回りするけど、自分はそれで良いと思っています。

蓮井:そういえば今年は丑年で、良いタイミングですね。ご出身は?

菅岡:埼玉です。

蓮井:学生時代に何か目指していたことはあるんですか?

菅岡:ファッションのほうを…、スタイリングとか。洋服が好きでした。それで専門学校に入って60年代ファッションに惹かれて。古着ですね。

蓮井:どうしてですか?

菅岡:昔の写真を見て、私もその年代に戻りたいと思ったりしました。家具とかアンティーク雑貨とかもすごく好きです。

蓮井:職人的な仕事が好き?

菅岡:機能性もあり、シンプルだけどデザイン性があるものが好きですね。逆にぶっとんでいる感じはあんまり。専門学校はパンクから60年代、70年代とか色んな年代のファッションを楽しむ人がいて、それがすごく勉強になったと思います。ま、勉強してたかと言われたら…なんですけど、その時代を本当に楽しみました。専門学校を卒業してからは一度古着屋さんに就職しました。どうしても古着が好きで(笑)。古着のメンテナンスもやってました。そういうのも好きなんですよ。壊れたものを直すとか…。でも私はごく普通の、平凡な一般家庭の育ちで…。

蓮井:だから良いんですよ。堅実で派手でなく、良い意味で主張している。それで古着屋さんの後はどういった経緯でマルファクトリーさんに?

菅岡:いろいろ悩んでいて、ずっと長くできる仕事が良いなと思ったときに和服って素敵だなと思ったんですよ。それで着物の雑誌を見ていたら乃木坂のマルスタジオっていう店が載っていて。私これだったらすごく好き!と思ってお客さんのふりをしてお店に行ってみたんです。そうすると先生がいらしてて、私を見て客じゃないなってわかってたらしくて。コーヒー出して下さって「君何かできる?」って聞かれたので「ミシンができます」って答えたら、「じゃ、うちでバイトしてみる?」って、次の日から(笑)



■ずっと

蓮井::マルさんのところはどのくらいいたんですか?

菅岡:1年くらいでしょうか。その後色々あったんですけど、自分で何か、とにかく創りたくて、帆布で鞄を作り始めるようになりました。それが実際お金になるかもわからなくて、本当にキチキチの生活を何年もしたんですけど、本当に遠回りしながら、よくこれで食べていけるようになったな、と思います。

蓮井:作る時、中心にあるものは?

菅岡:ずっと、捨てずに持っていたいと思えるものになればいいな、と。お直しもしますよ。角とかやられるんですよ。ここを張り替えもするし、染め替えもします。バッグの色は金や銀、ブルーっぽいのもありますし、今回はやっと白が出来上がったんです。陶芸で良い白(の作品)を目にしたことがあって、こんな風な白が出来たら素敵だなと思っていたので。

蓮井:作品を作ってきて、何か感じるものは?

菅岡:変化していることでしょうか。だんだん立体的に、模様とかムラを出して濃淡を作っています。以前はシンプルな茶、黒、シルバーしかなかったけど、今はいろんなものを掛け合わせて、そういう表現が前より上手になったかなと思います。

蓮井:これからの夢は?

菅岡:この先10年は続けたい。とにかく続けたいです。

vol.90(2021年9月発行)より

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