店主の
ひとりごと
こもれび | |
今、「たかすの杜」の中、木漏れ日の下で新聞を広げて目を通しています。 ひと通り読み、心にひっかかる処をもう一度丁寧に読むと… 今年の自殺者の数も三万人を越え、二十代、三十代の若者の増加率が高いと報告されて います。原因で最も多いのが鬱病、次に身体的病気と…いずれにしても心と体の病が大きな 要因として結びついています。 現代世界の大きな潮流(グローバリリズム)の中で悪戦苦闘するうちに、病に侵されて しまった様です。根本的原因を取り除かない限り、この病が癒されない事は誰の目にも 明らかです。一人一人のおかれた状況も、心の困難に耐える力も、まちまちなのでやっかいな 作業になるでしょう。ただ、この現代性をやみくもに否定するのではなく、適応しつつ、 今自分が出来る事を考え続け行動する為に、自分でチャンネルをかえる勇気が必要かと 思います。 「お蔭様で」とよく口にしますが、言葉の意味を探ると人は生きているのではなく、大きな 何かによって守られ、生かされているのだと思えてなりません。 私たちを生み出してくれた遠い先祖と大きな何か…。に思いをはせた瞬間、風に吹かれ、 木の葉のそよぐ音が、「何としても生き抜いてくれ」とやさしくささやいたように聞こえた、 ある朝の出来事でした。 合唱 |
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vol.41 (2009年6月発行)より |
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