矢野さんの対談で浮かんできた言葉です。
暉とは四方に広がる光であり、太陽の意があります。
相手を照らす事であり、輝とは少し違う趣きがあります。
現代人は自己を輝かす事には長けていますが、
そこを突き抜け、相手をも照らすまでには至っていないのではないでしょうか。
その理由の一つに「生き方」が問われるかと思います。
きもの業界の中でも仕事を文化として捉えるか否か。
単なるビジネスと考え仕事をしている危険(あやうさ)を日々感じます。
そこには真の人は育ちません。人を育てるには自己の中に「暉」の軸が必要です。
日本の中心にはこの考え方が脈々と流れ、今に繋がっています。
毎年秋に開かれる正倉院展を見ても私たちの先導は正しい価値観を残してくれたと感じます。
人として正しい方向性であり、本歌の美しさを……。
いくら努力しても正しい方向でないと人々の暮らしは豊かになりません。
現代人は立ち止まり、大きく舵をとる時です。まだ間に合います。
かがやき、かがやかす、夢の溢れる申年になりますようにと祈ります。
今年もたくさんの愛を戴き、心より感謝致します。皆様の心の平安を念じます。
合掌
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