店主の
ひとりごと
「 蓮 の 瓶 敷 き 」 | ||
冬の蓮池より蓮の実を頂いて水をたっぷり含ませた新聞紙に挟み込み、重石をして数日。 すると瓶敷きの出来上がりです。なかなか風情のある作品になります。古の人々の知恵ですね。 蓮は「蕾」・「花」・「実」と、「過去」・「現在」・「未来」が同居する花として大切にされてきました。 生命が回り、巡る理を教えてくれます。 日本人の自然観は四季と深く結びついた独特の多様性があります。 豊かさから派生した多様性が文化を創ったとも言えます。 銀瓶に、蓮の瓶敷きを敷き、湯を茶碗に注ぎ、独服するとき、えも言われぬ幸福感が広がります。 一年が過ぎ去ろうとしています。 今一度、自分がどのような方向に向かいたいかを見直すことも必要ですね。 「足るを知る」賢さを身に付けたいと思います。 今年も大変お世話になりました。本当に有難うございます。 皆様の仕合わせを切に念じます。 来年は酉年ですね。 朝一番の酉の声が幸福を告げてくれますね。 くる年もどうぞよろしくお願いします。 店主 |
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![]() vol.71(2016年12月発行)より |
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